FDD エミュレータ
FDDエミュレーターについて解説します。
ハードウェアレイアウト
Gotekの「蓋」を開けたところです。
3本の3x8 (プラスチック用)タッピングビスでとまっています。
多少違うタイプもありますが、大体この形になっています。
なお、最近はパソコンとのインターフェースがUSBになっているタイプもありますが、それはこのページでの紹介の対象外です。
(2020年5月現在)
また、このタイプの基板もあります。
上の基板との違いは、この基板はGotekの「起動対応」タイプで、起動するためのプログラムを、追加されているEEPROM(右下にある小さなIC)に記憶させて使うタイプです。(上の基板はそこが空きになっていて白いシルク印刷が見える)
むろん、どちらを使っても問題はありません。(ただしEEPROMはGotek純正以外の他のファームウェアでは使用しません)
ちなみに、上の基板に下の基板と同型のEEPROMをつけても,ファームウェアが違うため動作しません。
ピン配置(レイアウト)
各コネクタのピンの位置はだいたいこのようになっています。
LEDを除く各コネクタは、電源コネクタを除いてピンヘッダになっており(ついていない場合取り付けることが可能)、ホスト側が34ピンで、3.5インチタイプのFDDインターフェースになっていれば、(信号線の相違はさておき)そのまま取り付けられる仕様になっています。
なお、ロットによってはプログラム用ピンヘッダとジャンパの位置が違う場合があったり、それ自体がなかったり、一部ピンがなかったりします。
なお、LED3と5は使用しません(実際に試しにLED5にLEDを接続しましたが、電源ランプ的にしか機能しないので、取り外しました。
基板レイアウト右上の、通常取り付けられているLEDは、アクセスランプの役割を果たします。
信号線配置
※□の外にある文字は、位置の確認の参考になるシルク印刷です。
電源(ホスト側から)
電源コネクタは、一般的な3.5インチドライブのそれと同じ配置になっていますが、12Vは使用しませんので、NCになっています。
FDDコネクタ(34P)
*印が付いている信号線は、FF.CFGなどの設定で変更可能です。
-印が付いている信号線は、負論理です。
空欄は、未使用です。
信号線は、左の図の通りになっています。
2ピンと34ピンは、FF.CFGとJC(ジャンパー)で変更が可能になっています。ジャンパーとFF.CFGでは、FF.CFGが優先されます。
なお、以下のドライブの場合、直接そのまま接続せず、ケーブルの信号線のつなぎ方を変更するか、変換コネクタを経由する必要があります。
・1番ピンが何らかの信号線に割り当てられている場合
(Disk Eject, Disk Change Resetなど)
・FDD側ピンがIDC34ピン(ピンヘッダ)でない場合
・DS3,DS4を使用する場合
・その他信号線のタイミングなどの問題があり、FF.CFGなどの設定ファイルでも対応できない場合
(ほぼないと思われますが、わからなければFaceBookグループなどで質問ください。英語で質問が可能なら、直接各グループに質問するほうが早いかもしれません)
信号線の表記については、ホストによって違うことがありますが、意味合い的には同じことが多いです。
信号線の詳細などの動作については、私が参考にしている文献を示しますが、他にも何冊かあると思います。
(ここでは詳細については記載しません)
I/Fブックス 高橋昇司 氏著 最新フロッピ・ディスク装置とその応用ノウハウ
ISBN4-7898-3656-8 CQ出版社
ジャンパ
通常使用するのは、S0、S1、MO、JCぐらいです。
JAはオプションのロータリーエンコーダーを取り付けるときに使用します。
S0,S1:ドライブセレクト(使用しない場合もあります)
MO:モーターオン信号(使用しない場合もあります)
JC:インターフェース選択ジャンパ*
(FF.CFGの設定を優先します)
ジャンパ(ジャンパピン接続):IBM PC用準拠
オープン(未接続) :シュガート仕様準拠
プログラミング(ST-LINK)
コネクタ
主にファームウェア書き換え時に使用しますが、一部特殊なFDDの場合、一部のピンに接続する場合もあります。
なお、特殊なFDDの場合を除き、SWDIO、SWDCLKは使用しませんので、このピンがないGotekでも書き換えは(方法が限られますが)可能なようです(私は実際にはこのピンがすべてそろっているGotekを購入しているので試していません)。
I2Cコネクタ
主に画面表示、ロータリーエンコーダー接続に使用します。
なお、VCC接続とGND接続は絶対に間違えないでください。
私も一度それを間違えてOLED壊しました・・・